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[转载]土井晩翠 星落秋風五丈原

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幻影欺骗了谁~

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发表于 2007-8-3 15:04 | 只看该作者 回帖奖励 |倒序浏览 |阅读模式
星落秋風五丈原
ほしおつしゅうふうごじょうげん
いは
せいらくしゅうふうごじょうげん
土井晩翠


祁山(きざん)悲秋の 風更(ふ)けて
陣雲暗し 五丈原(ごじょうげん)、
零露(れいろ)の文(あや)は 繁(しげ)くして
草枯れ馬は 肥ゆれども
蜀軍の旗 光無く
鼓角(こかく)の音も 今しづか。
丞相(じょうしょう)病 あつかりき。

清渭(せいい)の流れ 水やせて
むせぶ非情の 秋の聲(こえ)、
夜(よ)は關山(かんざん)の 風泣いて
暗(やみ)に迷ふか かりがねは
令風霜の 威もすごく
守る諸營(とりで)の 垣の外。
丞相病あつかりき。

帳中(ちょうちゅう)眠(ねむり) かすかにて
短檠(たんけい)光 薄ければ
こゝにも見ゆる 秋の色、
銀甲(ぎんこう)堅く よろへども
見よや待衞(じえい)の 面(おも)かげに
無限の愁(うれい) 溢(あふ)るゝを。
丞相病 あつかりき。

風塵遠し 三尺の
劍(つるぎ)は光 曇らねど
秋に傷めば 松柏(しょうはく)の
色もおのづと うつろふを、
漢騎十萬 今さらに
見るや故郷の 夢いかに。
丞相病 あつかりき。

夢寐(むび)に忘れぬ 君王(くんのう)の
いまわの御(み)こと 畏(かしこ)みて
心を焦(こ)がし 身をつくす
暴露のつとめ 幾とせか、
今落葉(らくよう)の 雨の音
大樹(たいき)ひとたび 倒れなば
漢室の運 はたいかに。
丞相病 あつかりき。

四海の波瀾 收まらで
民は苦み 天は泣き
いつかは見なん 太平の
心のどけき 春の夢、
群雄立ちて ことごとく
中原(ちゅうげん)鹿(しか)を 爭ふも
たれか王者の 師を學ぶ。
丞相病 あつかりき。

末は黄河の 水濁る
三代の源(げん) 遠くして
伊周(いしゅう)の跡は 今いづこ、
道は衰へ 文(ふみ)弊れ
管仲(かんちゅう)去りて 九百年
樂毅(がっき)滅びて 四百年
誰か王者の 治(ち)を思ふ。
丞相病 あつかりき。


嗚呼南陽の 舊草廬(きゅうそうろ)
二十餘年の いにしえの
夢はたいかに 安かりし、
光を包み 香をかくし
隴畝(ろうほ)に民と 交われば
王佐の才に 富める身も
たゞ一曲の 梁父吟(りょうほぎん)。

閑雲(かんうん)野鶴(やかく) 空(そら)濶(ひろ)く
風に嘯(うそぶ)く 身はひとり、
月を湖上に 碎(くだ)きては
ゆくへ波間の 舟ひと葉、
ゆふべ暮鐘(ぼしょう)に 誘はれて
訪ふは山寺(さんじ)の 松の影。

江山(こうざん)さむる あけぼのゝ
雪に驢(ろ)を驅(か)る 道の上
寒梅痩せて 春早み、
幽林(ゆうりん)風を 穿(うが)つとき
伴(とも)は野鳥の 暮の歌、
紫雲たなびく 洞(ほら)の中
誰そや棊局(ききょく)の 友の身は。

其(その)隆中(りゅうちゅう)の 別天地
空のあなたを 眺(なが)むれば
大盜(たいとう)競(き)ほひ はびこりて
あらびて榮華 さながらに
風の枯葉(こよう)を 掃(はら)ふごと
治亂(ちらん)興亡(こうぼう) おもほへば
世は一局の 棊(き)なりけり。

其(その)世を治め 世を救ふ
經綸(けいりん)胸に 溢るれど
榮利を俗に 求めねば
岡も臥龍(がりょう)の 名を負ひつ、
亂れし世にも 花は咲き
花また散りて 春秋(しゅんじゅう)の
遷(うつ)りはこゝに 二十七。

高眠遂に 永からず
信義四海に 溢れたる
君が三たびの 音づれを
背(そむ)きはてめや 知己の恩、
羽扇(うせん)綸巾(かんきん) 風輕(かろ)き
姿は替へで 立ちいづる
草廬あしたの ぬしやたれ。

古琴(こきん)の友よ さらばいざ、
曉(あけぼの)たむる 西窓(せいそう)の
殘月の影よ さらばいざ、
白鶴(はっかく)歸れ 嶺の松、
蒼猿(そうえん)眠れ 谷の橋、
岡も替へよや 臥龍の名、
草廬あしたの ぬしもなし。

成算(せいさん)胸に 藏(おさま)りて
乾坤こゝに 一局棊(いっきょくき)
たゞ掌上(しょうじょう)に 指(さ)すがごと、
三分の計(けい) はや成れば
見よ九天の 雲は垂れ
四海の水は 皆立(たち)て
蛟龍飛びぬ 淵の外。


英才雲と 群がれる
世も千仭(せんじん)の 鳳(ほう)高く
翔(か)くる雲井の 伴(とも)やたそ、
東(ひがし)新野(しんや)の 夏の草
南(みなみ)瀘水(ろすい)の 秋の波
戎馬(じゅうば)關山(かんざん) いくとせか
風塵暗き ただなかに
たてしいさをの 數いかに。

江陵去りて 行先は
武昌夏口の 秋の陣、
一葉(いちよう)輕く 棹(さお)さして
三寸の舌 呉に説けば
見よ大江の 風狂ひ
焔(ほのお)亂れて 姦雄の
雄圖(ゆうと)碎けぬ 波あらく。

劔閣(けんかく)天に そび入りて
あらしは叫び 雲は散り
金鼓(きんこ)震(ふる)ひて 十萬の
雄師は圍(かこ)む 成都城
漢中尋(つい)で 陷(おちい)りて
三分の基(もと) はや固し。

定軍山の 霧は晴れ
汚陽(べんよう)の渡り 月は澄み
赤符(せきふ)再び 世に出(い)でゝ
興(おこ)るべかりし 漢の運
天か股肱の 命(めい)盡きて
襄陽遂に 守りなく
玉泉山(ぎょくせんざん)の 夕まぐれ
恨みは長し 雲の色。

中原北に 眺むれば
冕旒(べんりゅう)塵に 汚されて
炎精(えんせい)あはれ 色も無し、
さらば漢家の 一宗派(いちそうは)
わが君王を いただきて
踏ませまつらむ 九五(きゅうご)の位(い)、
天の暦數 こゝにつぐ
時建安の 二十六
景星(けいせい)照りて 錦江(きんこう)の
流に泛(うか)ぶ 花の影。

花とこしへの 春ならじ、
夏の火峯(かほう)の 雲落ちて
御林(ぎょりん)の陣を 焚(や)き掃ふ
四十餘營(しじゅうよえい)の あといづこ、
雲雨(うんう)荒臺(こうだい) 夢ならず、
巫山(ふざん)のかたへ 秋寒く
名も白帝の 城のうち
龍駕(りょうが)駐(とどま)る いつまでか。

その三峽の 道遠き
永安宮(えいあんきゅう)の 夜の雨、
泣いて聞きけむ 龍榻(りょうとう)に
君がいまわの みことのり。
忍べば遠き いにしえの
三顧の知遇 またこゝに
重ねて篤き 君の恩、
諸王に父と 拜(はい)されし
思(おもい)やいかに 其(その)宵(よい)の。

邊塞(へんさい)遠く 雲分けて
瘴烟(しょうえん)蠻雨(ばんう) ものすごき
不毛の郷(きょう)に 攻め入れば
暗し瀘水(ろすい)の 夜半(よわ)の月、
妙算世にも 比(たぐい)なき
智仁を兼ぬる ほこさきに
南蠻いくたび 驚きて
君を崇(あが)めし 「神なり」と。


南方すでに 定まりて
兵は精(くわ)しく 糧(かて)は足る
君王の志 うけつぎて
姦(かん)を攘(はら)はん 時は今、
江漢(こうかん)常武(じょうぶ) いにしへの
ためしを今に こゝに見る
建興五年 あけの空、
日は暖かに 大旗(おおはた)の
龍蛇(りょうだ)も動く 春の雲、
馬は嘶(いなな)き 人勇む
三軍の師を 隨へて
中原北に うち上る。

六たび祁山の 嶺の上、
風雲動き 旗かへり
天地もどよむ 漢の軍、
偏師節度を 誤れる
街亭の敗(はい) 何かある、
鯨鯢(げいげい)吼(ほ)えて 波怒り
あらし狂うて 草伏せば
王師十萬 秋高く
武都(ぶと)陰平(いんぺい)を 平げて
立てり渭南の 岸の上。

拒(ふせ)ぐはたそや 敵の軍、
かれ中原の 一奇才
韜略(とうりゃく)深く 密ながら、
君に向はん すべぞなき、
納めも受けむ 贈られし
素衣巾幗(そいきんかく)の あなどりも、
陣を堅うし 手を束(つか)ね
魏軍守りて 打ち出でず。

鴻業果(はた)し 收むべき
その時天は 貸さずして
出師(すいし)なかばに 君病みぬ、
三顧の遠い むかしより
夢寐に忘れぬ 君の恩
答て盡す まごゝろを
示すか吐ける 紅血(くれない)は、
建興の十三 秋なかば
丞相病 篤かりき。


魏軍の營(えい)も 音絶て
夜(よ)は靜かなり 五丈原、
たゝずと思ふ 今のまも
丹心(たんしん)國を 忘られず、
病(やまい)を扶(たす)け 身を起し
臥帳(がちょう)掲(かか)げて 立ちいづる
夜半の大空 雲もなし。

刀斗(ちょうと)聲無く 露落ちて
旌旗(せいき)は寒し 風清し、
三軍ひとしく 聲呑みて
つゝしみ迎ふ 大軍師、
羽扇綸巾(うせんかんきん) 膚(はだ)寒み
おもわやつれし 病める身を
知るや情(なさけ)の 小夜(さよ)あらし。

諸壘あまねく 經(へ)廻(めぐ)りて
輪車(りんしゃ)靜かに きしり行く、
星斗(せいと)は開く 天の陣
山河はつらぬ 地の營所(えいしょ)、
つるぎは光り 影冴えて
結ぶに似たり 夜半の霜。

嗚呼陣頭に あらわれて
敵とまた見ん 時やいつ、
祁山の嶺(みね)に 長驅(ちょうく)して
心は勇む 風の前、
王師たゞちに 北をさし
馬に河洛に 飲まさむと
願ひしそれも あだなりや、
胸裏(きょうり)百萬 兵はあり
帳下三千 將足るも
彼れはた時を いかにせん。


成敗遂に 天の命
事あらかじめ 圖(はか)られず、
舊都(きゅうと)再び 駕(が)を迎へ
麟臺(りんだい)永く 名を傳ふ
春(はる)玉樓(ぎょくろう)の 花の色、
いさをし成りて 南陽に
琴書(きんしょ)をまたも 友とせむ
望みは遂に 空(むな)しきか。

君恩(くんおん)酬(むく)ふ 身の一死
今更我を 惜しまねど
行末いかに 漢の運、
過ぎしを忍び 後(のち)計る
無限の思(おもい) 無限の情(じょう)、
南(みなみ)成都(せいと)の 空いづこ
玉壘(ぎょくるい)今は 秋更けて、
錦江の水 痩せぬべく
鐵馬(てつば)あらしに 嘶きて、
劔關の雲 睡(ねぶ)るべく。

明主の知遇 身に受けて
三顧の恩に ゆくりなく
立ちも出でけむ 舊草廬
嗚呼鳳(ほう)遂に 衰へて
今に楚狂(そきょう)の 歌もあれ、
人生意氣に 感じては

成否をたれか あげつらふ。
成否をたれか あげつらふ
一死盡くしゝ 身の誠、
仰げば銀河 影冴えて
無數の星斗 光濃し、
照すやいなや 英雄の
苦心孤忠の 胸ひとつ、
其(その)壯烈に 感じては
鬼神も哭かむ 秋の風。


鬼神も哭かむ 秋の風、
行(ゆき)て渭水の 岸の上
夫の殘柳(ざんりゅう)の 恨(うらみ)訪(と)へ、
劫初(ごうしょ)このかた 絶えまなき
無限のあらし 吹(ふき)過ぎて
野は一叢(いっそう)の 露深く
世は北邱(ほくぼう)の 墓高く。

蘭(らん)は碎けぬ 露のもと、
桂(かつら)は折れぬ 霜の前、
霞(かすみ)に包む 花の色
蜂蝶(ほうちょう)睡(ねむ)る 草の蔭、
色もにほひも 消(きえ)去りて
有情(うじょう)も同じ 世々の秋。

群雄次第に 凋落し、
雄圖(ゆうと)は鴻(こう)の 去るに似て
山河幾とせ 秋の色、
榮華盛衰 ことごとく
むなしき空に消行けば
世は一場(いちじょう)の 春の夢。

撃たるゝものも 撃つものも
今更こゝに 見かえれば
共に夕(ゆうべ)の 嶺の雲
風に亂れて 散るがごと、
蠻觸(ばんしょく)二邦(にほう) 角(つの)の上
蝸牛の譬 おもほへば
世ゝの姿は これなりき

金棺灰を 葬りて
魚水の契り 君王も
今(いま)泉臺(せんだい)の 夜の客
中原北を 眺むれば、
銅雀臺(どうじゃくだい)の 春の月
今は雲間の よその影
大江(たいこう)の南 建業の
花の盛も いつまでか。

五虎の將軍 今いづこ。
神機(しんき)きほひし 江南の
かれも英才 いまいづこ、
北の渭水の 岸守る
仲達(ちゅうたつ)かれも いつまでか、
聞けば魏軍の 夜半の陣
一曲遠し 悲茄(ひか)の聲。

更に碧(みどり)の 空の上
靜かにてらす 星の色
かすけき光 眺むれば
神祕は深し 無象(むしょう)の世、
あはれ無限の 大うみに
溶くるうたかた 其(その)はては
いかなる岸に 泛(うか)ぶらむ、
千仭暗し わだつみの
底の白玉 誰か得む、
幽渺(ゆうびょう)境(さかい) 窮(きわ)みなし
鬼神のあとを 誰か見む。

嗚呼五丈原 秋の夜半
あらしは叫び 露は泣き
銀漢(ぎんかん)清く 星高く
神祕の色に つゝまれて
天地微かに 光るとき
無量の思 齎(もた)らして
「無限の淵」に 立てる見よ、
功名いづれ 夢のあと
消えざるものは たゞ誠、
心を盡し 身を致し
成否を天に 委(ゆだ)ねては
魂遠く 離れゆく。

高き尊き たぐいなき
「悲運」を君よ 天に謝せ、
青史の照らし 見るところ
管仲樂毅 たそや彼、
伊呂の伯仲 眺むれば
「萬古の霄(そら)の 一羽毛」
千仭翔(かく)る 鳳(ほう)の影、
草廬にありて 龍と臥し
四海に出でゝ 龍と飛ぶ
千載の末 今も尚
名はかんばしき 諸葛亮。

私は昔からこの詩を何度も何度も読んできました。一時は全文暗誦できたも
のです。やはり私には、この詩こそ諸葛亮孔明のことを一番よく表しているよ
うに思えます。

司馬懿仲達と何度も闘った五丈原で孔明は、大きな流れ星が落ちると同時に
亡くなりました。仲達という当時最大の軍略家は、とうとう最後まで孔明が中
原に進出するという悲願を防ぎとおしました。仲達は第二次ポエニ戦争におけ
るハンニバルに対する大スキピオといえるのでしょうか。ただしスキピオはザ
マでハンニバルに直接勝利しますが、仲達は孔明に勝利はしないのです。負け
なかっただけなのです。しかし、魏と蜀の関係では、魏は負けなければ、もは
や中原を支配しているのですから、それだけで蜀には勝利していることになる
のです。

それにしても、この詩を読んでいると、誠に一途な孔明を感じてしまいます。
ひたすら劉備玄徳の恩に酬いたいがために、なんとしても中原にうって出たい
孔明の気持、中原を制覇して、漢室を再興することこそ、玄徳への恩をかえす
ことであり、またそれが、中国の大衆を苦しみから救うことだと考えていたの
でしょう。それに対して、仲達の存在はもはやそんな考え自体もう時代遅れだ
よといっているようにも思えます。
また土井晩翠もまたこの孔明にかなりな愛を感じているのがそのまま伝わっ
てきます。それに、この詩の語句はまた三木卓「青年日本の歌(昭和維新の歌)」
でもいくつか使われていますね。私もどうしても自然に口から出てくるような
詩句がいくつもあります。

そしてこの詩が収められている「天地有情」ですが、やはりこれ全体がいい
ですね。やはりこうして孔明の真心を天は知っていて、孔明の蜀に勝利をもた
らす訳ではありませんが、孔明が亡くなる時に、星を五丈原に降らすわけです。
天は黙って見ているのです。

高校時代の文学史の授業で、明治の詩人としては、北村透谷や島崎藤村のみ
扱われて、土井晩翠をさほど評価しない内容だったのに、私は強烈に文句をつ
けたことがあります。とにかく私には中学生の時から好きで音読していた詩人
でした。

私の持っている「天地有情」の収められている詩集は、新潮文庫の「土井晩
翠詩集」で、中2のときに鹿児島のある古本屋で買ったものでした。編者と解
説がなんと保田與重郎です。

  私は晩翠詩の初めての讀者に對しては、語句の詮議を第二として、まず
  その作をよみ、これが音調を味ふことをすゝめる。由來和漢の文藝は、一
  應字を讀みうれば情おのづとうつるものである。晩翠詩中に於て、まこと
  に難解と考へられる字句は極めて僅少である。そこで歌はれてゐる事實は
  日本人としての教養に缺くことの出來ない東西古今の文物史蹟である。こ
  れを知識として知ることは、文明の國民の單なる義務である。
  (保田與重郎「土井晩翠詩集」解説)

この古本屋に、土井晩翠訳のホメロス「イーリアス」が置いてありました。
それを見あげて、高価なので買えないことを悔しがっていたものでした。
 私がときどき行くゴールデン街の飲み屋(ひしょうでした)で、2軒目とし
ていきますから、夜の12時ころになりますが、そこで1年に1度くらい会う
(私がこんな夜遅く行くからなかなか会えないのです。1軒目としていけばもっ
と会えるのでしょうが)、元国立大学の先生がいます。もう65歳くらいでしょ
うか。その方が私の顔を見ると、必ず「あ、彼が来ちゃった、俺帰れなくなっ
ちゃうよ」などといいながら、私に向かって

土井晩翠「星落秋風五丈原」!!
と叫びます。私は立ち上がって、この詩を暗唱しだします。しかし、もう私は
ちょうど1連くらいしか暗唱できないのです。彼は絶えず、「あ、一行抜かし
た」だの「それ読み方が違う」だのうるさいのです。私が「もうここまでくら
いしか覚えていませんよ」というと、今度は諸葛亮孔明「出師の表」!!
ということで、私はまた
 先帝業を創めてより未だ半ばならずして、中道にして崩徂す。今天下三
分して益州疲弊す。此れ誠に危急存亡の秋なり。然れども待衛の臣内に懈
らず、忠志の士身を外に忘るるは、蓋し先帝の殊遇を追うて、これを陛下
に報いんと欲するなり。誠に宜しく聖聴を開張して、……………………。
と暗唱しだします。
 しかし、実にこれがいつものことですが、実に大変なのですね。もう長年の
酒のせいかだんだんと記憶力がおちてきて、もうどれも正確に暗唱できなくなっ
てきているのです。(この先生は、もう亡くなりました。もう随分の時間が経
ちました。2005.08.14)
 でもこうして、土井晩翠の詩や「出師表」を通して孔明を思ってくれる人が
いるのは実に嬉しいことです。「演義三国志」での孔明はなぜかすべてを判り
きっている大軍師のようで、あんまり好きにはなれないのですが、孔明の本当
の姿というのは、この詩で土井晩翠がいう
消えざるものはたゞ誠、
ということにあるように思います。「誠」一筋の人だったよ、と思うのです。

http://shomon.net/kansi/siika2.htm
用大水冲掉一切 用末日净化一切 比如鹏鹏……

爱与美因智慧和力量而生~
智慧和力量是无助的幻影……

无头骑士的芦笛文学二群
20630318也欢迎大家加入

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星落秋風五丈原
土井晚翠 詩
金中 譯

祁山風勁肅秋酣
暗淡陣云五丈原
零露漙兮紋彩密
固是草枯驄馬肥
蜀軍旗幟黯無光
鼓角之聲今寂微
可叹丞相病危篤
渭水清流深未成
無情幽咽作秋聲
關山入夜風抽泣
鴻雁暗中迷路際
威嚴軍令若風霜
固守諸營垣外牆
可叹丞相病危篤
帷帳稍眠臥不安
短檠燭影焰光闌
亦覺此中秋色寒
銀甲堅披自整然
卻將侍衛面容觀
透滿憂愁無際端
可叹丞相病危篤
渺矣風塵三尺劍
光芒今日猶非暗
但傷寒歲蒼松柏
色自凋零秋不耐
十万漢騎才入夢
故鄉夢里可安泰?
可叹丞相病危篤!
夢寐不忘先帝厚
臨終托付誠惶受
鞠躬盡瘁老臣心
暴露奔征年歲久
而今落葉風吹雨
大樹一朝傾倒去
漢家運祚將何續
可叹丞相病危篤
四海波瀾亂莫收
蒼生苦兮蒼天泣
何當得見太平春
心意悠然如夢里
群雄鼎立莫安之
皆欲中原逐鹿馳
誰复知研王者師
可叹丞相病危篤!
末盡黃河濤水渾
淵源三代渺難覓
伊周陳跡今安在
道義已衰文盡敝
管仲去兮九百年
樂毅沒兮四百歲
誰复知思王者治
可叹丞相病危篤

嗚呼南陽舊草廬
曩昔二十年有余
當時入夢總安舒
蓄芳委志隱居心
交往躬耕隴畝民
王佐之才身飽富
聊為梁父一長吟
閑云野鶴凌空闊
長嘯臨風身落落
攤開湖上晶瑩月
游過波間舟一葉
薄暮神馳縹緲鐘
來尋山寺郁蒼松
江山蘇醒隆冬曉
驢背霏霏風雪道
寒梅消瘦春還早
幽林穿越密蔭時
野鳥暮歌相伴久
繚繞紫云仙洞中
問誰堪作紋枰友
隆中自是別天地
放眼長空彼一方
大盜橫行跋扈起
榮華相競勢鷹揚
宛若風吹枯葉狂
興亡治亂理沉思
世事渾如一局棋
救亂世兮平亂世
經綸滿腹書生志
不求名利俗塵中
已自山崗號臥龍
亂世花開還似故
花開花謝春秋度
二十七齡今正數
高眠至此終收束
四海吾君仁義著
親臨枉駕煩三顧
知己之恩焉可負
羽扇綸巾風駕輕
容姿不改伴君行
草廬明日主何名
別兮契闊古琴友!
清曉覺來將欲走
別兮殘月西窗牖
白鶴歸兮岭上松
蒼猿眠兮谷橋中
山崗當改臥龍名
明日草廬無主公
輸贏成算盡藏胸
猶似乾坤一局同
都于指掌運籌中
天下三分計早成
九天但見垂云靄
四海波濤皆鼎沸
蛟龍飛向淵泉外

此世英才云集亂
鳳凰千仞云中燦
振翅高翔誰与伴
東燃新野夏天草
南渡蠻瀘秋月波
戎馬關山年几何
風塵黯淡了無際
身建功勛何許多
退撤江陵行困頓
武昌夏口營秋陣
一葉輕舟飛棹孤
三寸之舌來說吳
大江但見狂風動
火焰紛飛波浪涌
奸雄破碎雄圖夢
崢嶸劍閣聳高天
雨厲風凄云莫連
金鼓震兮兵十万
雄師圍固錦城前
漢中相繼得攻克
天下三分基已堅
霧散定軍山放晴
沔陽渡口月澄清
赤符此日重光世
漢運行將再复興
天噫股肱臣殞歿
襄陽終至遭攻破
玉泉山上夜黃昏
此恨綿綿云漠漠
放眼中原還北望
冕旒已被玷塵污
可嘆炎精光彩無
于是漢家宗一派
主公受命做君王
登基九五位暄煌
歷數皇天承繼茲
建安二十六年時
景星照耀錦江水
泛艷繽紛桃李姿
桃李可怜春未久
云崩炎夏火烽后
御林軍陣烈焚燒
四十余營無复有
云雨荒台夢不成
巫山側際清秋冷
名隨白帝城中遁
龍駕駐留焦莫等
三峽逶迤去路遙
永安宮夜雨瀟瀟
龍榻之前和淚聞
君主臨終詔老臣
當年三顧遙堪念
知遇深情今复現
君恩篤厚終無變
還令諸王拜父尊
此時此夜情何限
邊塞撥云艱涉越
瘴煙蠻雨悲凄切
驅兵直入不毛鄉
瀘水微茫中夜月
妙算世間無复比
兼仁兼智矛鋒利
擒縱南夷几度惊
對君崇敬喚“神明”

南方已是得平固
兵自精兮糧亦足
欲繼君王天下志
攘除奸佞時机至
江漢先河常武事
嘉典今朝重現此
建興五載黎明共
春陽煦暖春云涌
旌旗招展龍蛇動
戰馬嘶兮人勇壯
統帥三軍威浩蕩
直指中原來北上
六出祁山崇岭疊
風云激蕩旌旗獵
轟鳴天地漢軍杰
雖蒙節度偏師誤
戰敗街亭焉莫補
鯨鯢咆哮滄波怒
雨瀉風狂原草伏
王師十万秋空淨
武都直下陰平定
駐岸渭南相待命
敵軍防据有誰來
彼亦中原奇一才
將略兵韜深复密
對君莫展一籌開
終為無奈蒙羞受
相贈素衣巾幗垢
束手漫將營固堅
魏軍不戰唯縮守
鴻業行將成獲定
此時天吝相延命
出師中道君罹病
三顧茅廬去日長
君恩夢寐莫能忘
盡忠以示真誠烈
嘔來一片殷紅血
建興十三秋半度
可怜丞相病危篤

魏軍營陣絕聲喧
夜靜更深五丈原
臥床難立方今際
耿耿丹心怀社稷
強將衰病身扶起
帷帳掀開蕭瑟立
長空夜半云無跡
刁斗無聲玉露零
旌旗凜凜肅風清
全陣三軍屏息持
慎迎巡視大軍師
綸巾羽扇徹膚寒
面容憔悴病肢單
夜風情憫可知諳
一一巡觀諸壘遍
輪車靜靜碾經行
陳羅星斗天間陣
排列山河地上營
刀劍寒光明爍爍
還如夜半冷霜凝
嗚呼自問复何年
討敵重能臨陣前
長驅突進祁山岭
心魂振奮疾風應
慷慨王師直向北
飲馬中原河洛水
可堪此志成空費
辜負胸中兵百万
三千帳下將尤多
其奈無情時運何

人間成敗皆天命
万事預先難料定
重振舊都圣駕迎
麟台千古永傳名
春日玉樓花綺艷
功成身退南陽返
閑情重悅友琴書
遺恨終究徒枉愿
為報君恩輕一死
奮不顧身今至此
漢運將來廢孰興
追怀舊日顧前行
無限思兮無限情
成都天在南何位
已入深秋今玉壘
料應清淺錦江水
鐵馬長嘶風雨內
劍閣關云當入睡
身蒙知遇得明主
恩深未料勞三顧
遂出當年舊草廬
鳳凰衰矣嘆嗚呼
今日楚狂歌有無
人生感義若怀恩
成敗功名誰复論
成敗功名誰复論
舍身一死至誠存
仰觀璀璨眾銀河
無數繁星光耀多
可照苦心衰老臣
孤忠一片英雄臆
若感英雄壯烈心
秋風蕭瑟鬼神泣

秋風蕭瑟鬼神泣
請之渭水岸邊立
問茲殘柳恨何极
還自劫初天地辟
飆風無限吹無隙
原野叢叢薤露深
人間壘壘北邙墳
破碎玉蘭寒露下
折摧金桂冷霜前
芳菲漠漠云霞籠
蜂蝶安安草蔭眠
色香一逝渺無蹤
世世悲秋人亦同
群雄次第相凋落
雄圖猶似鴻飛沒
山河歲歲寒秋色
万象榮華衰与盛
都向虛空消莫剩
世間一場芳春夢
遭攻戕者攻戕者
事到如今回首看
都似黃昏岭上云
風吹繚亂紛紛散
蠻触二邦爭角上
蝸牛之譬應無忘
世世形姿終此相
金棺已是葬灰煙
契如魚水主君賢
今做泉台夜客眠
放眼中原還北望
銅雀高台春月上
漠然今夜云端漾
吳都建業大江南
絢麗群芳能久堪
五虎將軍今可在
神机英略江南賽
彼亦英才今可在
北据渭川堤岸守
又能仲達延多久
感怀极盡渺魂精
側耳魏軍中夜營
悲涼一曲遠笳聲
更現碧藍天幕上
辰星閃耀無聲響
凝神默默眺微光
神秘淵深世無象
噫嘻無限浩汪洋
溶匯無窮漚沫張
終究漂泛岸何方
海中陰昧深千仞
海底珍珠誰得寸
幽微縹緲境無极
誰見鬼神蹤足跡
嗚呼五丈原秋厲
夜半風狂寒露泣
銀漢清兮星宿高
盡蒙一色為神秘
天地微茫光亮時
触生無量感怀思
請觀“無限淵”前立
功名早晚夢無聲
莫消逝者僅真誠
殫精竭慮獻生年
成否超然自任天
魂兮長逝別人間
尊貴崇高無复比
“數奇”當謝蒼天意
煌煌青史來相照
管樂區區安足擬
伯仲之間見伊呂
“万古云霄一羽毛”
鸞鳳翱翔千仞高
在草廬兮為臥龍
縱橫四海龍飛曠
悠悠千載今猶是
赫赫英名諸葛亮

[ 本帖最后由 无头骑士 于 2007-8-3 03:29 PM 编辑 ]
用大水冲掉一切 用末日净化一切 比如鹏鹏……

爱与美因智慧和力量而生~
智慧和力量是无助的幻影……

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精华

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marquess

幻影欺骗了谁~

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3#
 楼主| 发表于 2007-8-3 15:32 | 只看该作者
个人感觉从内容上讲没什么意思~和中国的戏曲里面的长篇叙述没啥不同~加上翻译得也不是很上口~当然诗词能翻译成这样已经很不容易了~
不过这首诗在日本流传还是很广的~评价也比较高~
“晚翠,筆名取自宋詩,他的詩是漢詩式的,一抹哀愁,為近代詩壇增添了浪漫色彩……這首敘事詩長達三百四十九行,分為七章,第一章七次重復“丞相病奄奄”,低徊哀傷……土井寫此詩不到三十歲,正當明治年間,不僅被節選收進中學課本,而且有人給譜了曲……”

这首诗的第一段曾经被改编成歌曲~可惜到现在为止还没有找到下载~只有MIDI~
http://www.biwa.ne.jp/~kebuta/MIDI/MIDI-htm/../MIDI-data/HoshiOtsuShufuGojogen.mid
有兴趣的可以听听~

[ 本帖最后由 无头骑士 于 2007-8-3 03:45 PM 编辑 ]
用大水冲掉一切 用末日净化一切 比如鹏鹏……

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精华

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牧场主

狂生醉侠

4#
发表于 2007-8-3 17:12 | 只看该作者
光看翻译体会不到诗的妙处
尤其是这种按中国格律诗来翻的
北冥有鱼,其名为鲲。鲲之大,不知其几千里也。化而为鸟,其名 为鹏。鹏之背,不知其几千里也。怒而飞,其翼若垂天之云。是鸟也 ,海运则将徙于南冥。南冥者,天池也。

生鸟亦四种,化生之鸟力制其余。湿生之龙不具胎鸟屈伏之势,例此以明。且沧海无涯,群龙游泳。将喙也鼓其羽翅扇波涛,水为涸流,龙无头寄恣其食不遑度宁。所以然者,一以鸟形环偻。
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